市町村合併について
(理事長)
ずいぶん前になりますが、田園都市構想として3市6町が立ち上がりました。時を経過して、久喜市は幸手市と鷲宮町と合併協議会が立ち上げましたが、破綻しました。菖蒲町は、蓮田市と白岡町と協議会を立ち上げましたが、結局、3市6町はどこの市町村も合併には至りませんでしたが、新たに3市6町で県主導型の合併構想、中山町長の合併構想をお聞かせください。
(町 長)
もともと田園都市づくり協議会が広域行政として3市6町で構成されていました。3,4年前に、そこで“合併しよう”という前に“合併について話し合いをした方が良いのではないか”ということで、田中久喜市長が中心となって田園都市づくり協議会で合併の調査を行いました。そのうち特例法の期限が迫ってきたので、各市町の都合で別の枠組みに離れていって合併を目指した経緯があります。結果的に全ての枠組みが破綻しました。今回は新合併特例法のもと、県知事の権限を強めて合併を進めると国からの強い指導がありました。県の方でも今年の3月までに合併推進構想を示すことになっています。3市6町案が会長試案ということで昨年に一回出ました。2月の構想案には、この地区については3市6町以外にあまり変わった案が出ないと予想している人が多いようです。私もその方向で検討するというのは良いと思います。一方で町として考える合併の案を以前示しましたが、今回3市6町案は私の当初の考えに近いのではないのかと思っています。
(理事長)
このまま市町村合併なしで単独行政として運営しても、どこもが財政的に厳しくなって来ると思います。(社)久喜青年会議所としましても合併をどんどん後押ししていきたいと考えています。行政の規模が大きくなればいいという訳ではなく、生活者のことを考えると、必然的に合併していかなければならない。(社)久喜青年会議所が合併対してどのように携わっていけるのか、私達は考えています。
(町 長)
実際、合併の話が進んでくると、合併協議会が立ち上がっていくのだと思います。けれども、住民の中から気運を高めていくのは欠かせないです。やり方はいろいろあるとは思いますが、JCがそのような気持ちでいてくれるということはありがたいことです。実際にどうするかということは、話の進み具合にもよりますし、場合によっては代表の方に参加して頂くということも出てくるかもしれません。いずれにしても、我々はJCに大いに期待しています。
(理事長)
久喜市の場合ですが、幸手市と鷲宮町との合併の時に(社)久喜青年会議所として合併に賛成する会に誘って頂きました。お手伝いをさせて頂いて、我々は絶対に合併を成功させるという想いが強かった。しかし、久喜市が反対という形になり、我々としては悔しい思いをしました。今度の合併は、きちっとした形でスッキリと合併して頂きたい。それについて、青年会議所にできるお手伝いがあればさせて頂きたいと考えています。
(町 長)
私はどこに行っても話をするのですが、これから合併は避けて通れない。菖蒲町についても、そう思います。今日、新聞に載っていましたね。ある町で何年か先まで町の財政を試算してみたら、数十億円足りない。それで合併を決断されました。それが現実だと思います。町によって程度の違いはあれども、合併は避けては通れないでしょう。
(進 行)
今まで3市6町で会議を2回行いましたが、時限立法なのでこのペースで話し合いが充分に出来るのでしょうか?
(町 長)
2回行ったといいますが、県議の先生方の主催で、市町村は招待されていった会議なのです。県議の先生方が、このままではどうしようもない、ということではじまりました。どこの首長も苦い経験をしてきているから、県議の先生方で一回招集をかけて集めてやろうじゃないか、ということで招集された会議なのです。今回は県の構想がでるといったチャンスですから、この構想が出て首長や議長が動かないといったら、これは否定的だなと思われてもしょうがないでしょうが、今はその県からの構想が出たのをきっかけとして、首長なり議会の代表なりが集まってどうしようか、という話し合いをする流れだと思います。それが合併への話し合いの始まりでしょうね。是非とも議論が始まることを願っていますし、そうなると思います。
(理事長)
住民が「合併しましょう。財政もよくして住民へのサービスも良くしましょう。」と呼びかけても、住民の方が「今更合併をしなくても良いよ」とか「今、普通に生活しているじゃないか」と考えている人が多いように思われます。住民は現在の生活を基準として考えています。だから、この先どうなるかということ、例えば、このまま単独行政で行ったら税金が増えるだとか、公共施設のサービスが受けられなくなるとか、予想できたとしても、実際に自分が体感したわけでもなく危機感というものを持ちづらい。又、首都圏などに通勤している人が多いことが危機感のもてない要因の一つになっていると思います。
(町 長)
菖蒲町でも緊急行財政対策ということで、この先例えば3年先までをシミュレーションして財政状況を出します。菖蒲町は行財政プランというものを3月までに出したいと思っています。例えば、公共料金はこのような方向性でやります。税金についてはこのような形になります。職員の給与はこのようにしますとか、なるべく数字で出すような段階なのです。住民はここまでやるのかと思うかもしれない。町は、なるべく住民の方に負担がいかないようにやっているのだけれども、役場内で絞り抜いても水が出ないくらい財政は厳しい。今は地方行政がそのような時代なのだと思います。
(理事長)
わかりやすく町の財政を住民に説明する必要がありますね。
(町 長)
そうなのです。そのプランが出たら合併の住民説明会のような説明会を菖蒲の何地区かで行おうと思っています。もちろん商工会や各種団体の方に連絡して是非参加して頂いて、町の説明をして質問をも受ける予定でいます。
(補足1)
田園都市づくり協議会は、利根南部地域の3市6町(久喜市、蓮田市、幸手市、宮代町、白岡町、菖蒲町、栗橋町、鷲宮町、杉戸町)で構成する任意の広域行政団体です。
この地域の特性を生かしながら、共通する行政課題について、共同で、調査・研究を行い、新しい時代に即した、魅力あるまちづくりに、3市6町が一体となって取り組んでいます。
(補足2)
2月16日に行われた埼玉県知事の諮問機関である埼玉県市町村合併推進審議会で会長思案として構想市町村組合せが発表になりました。この地域の組合せは、加須市、羽生市、久喜市、蓮田市、幸手市、騎西町、北川辺町、大利根町、宮代町、白岡町、菖蒲町、栗橋町、鷲宮町、杉戸町 になっています。
地方分権時代の地域のあり方について
(進 行)
青年会議所は「ビジョン2003」というまちづくりビジョンを立ち上げて地域のコミュニティの確立をキーワードに掲げているのですが、テーマを「地域力」ということで話して頂きたい。
(町 長)
地域のコミュニティというのは以前に比べれば落ちていますよね。近所に住んでいても顔を見たことがないとか、昔は地域の行事とかあって集まったりしたのだけれども、農村部には残っているが市街地にはあまり残ってはいない。そういった地域力の低下から犯罪が起きているのが多いのだけれども、地域のコミュニティを今後どういう風につくっていくか。昔のままやることはないのだから、時代に合ったようにつくっていく必要がありますね。
(理事長)
色々な犯罪が地域力の低下で起きているので、「ビジョン2003」は、自分の住む街が安全で安心して住める街になってもらいたいという想いで策定しました。青年会議所は「明るい豊かな社会づくり」を目的と、青少年の健全なる育成であるとかまちづくりとか重点的に活動しています。
(町 長)
少子高齢化社会になって、高齢者の一人住まいが増えています。高齢者が一人で暮らしていると動けなくなったりするといった心配な面がある。動けなくなってくると独りで住んでいて、いつのまにか亡くなっていたという話も聞くし、そういう一人暮らしの高齢者をどうやってみていくかということもある。また最近、菖蒲町では、区長さんや地域の高齢者が子供達の下校を見守ってくれている。「2時に下校が始まります」と防災無線を流しているのですが、そうすると、地域の高齢者や老人クラブの人は、どこかで仕事をやっていてもその放送を聞くと同時に腕章をはめて子供の下校を見守ってくれます。これからは、高齢者の方にも無理がない程度に、そういうことをやって頂くことは「地域力」になると思う。そういう話を聞いてありがたいと思います。もちろん、保護者やPTAもやっているところもありますが、地域で子供を見守っていくことは必要ですね。
(理事長)
地域の身近な目で子供達を守ってゆく。犯罪を起きなくするためにも監視という目があればなかなか起こりづらくなってくると思います。
(町 長)
区長さんや老人クラブの人達には、子供に声をかけて下さいと言っています。「お帰りなさい○○ちゃん」とかね。顔を覚えればもっと良くなる。
(理事長)
(社)久喜青年会議所としても自ら取り組みをしていったり、提案していったりして行かなければいけないと思います。
(進 行)
以前、よく町中で見た火の用心を、最近見ました。高齢者の方が3人位で「カチン!カチン!」とやっている姿を見て、珍しいなと思ったのですが、そういうことが地域のために良いのでしょうね。
(町 長)
「地域力」というのは、一つの課題だと思うよ。どんな便利な世の中になっても、地域力がなくなると犯罪は増えるし、良くないと思う。確かに負担はかかるけれども、総合的に考えてみんながボランティア精神を持って少しずつ負担して安全というものを確保しないと良い世の中にならないと思う。
(進 行)
自主的にそういうものが出てくるのが理想ですね。
(町 長)
自主的にやろうと思ってもなかなか個人じゃ難しく、何かのグループがないと無理だと思います。色々なグループの中で相談して自主的にやられるのが良いと思います。
(理事長)
人間は一人では生きていけないし、一家族では生きていけない。近所があって隣組とかあって持ちつ持たれつの中で支え合って生きることが一番良いことだと思います。
(町 長)
特に若い人や新しく成人になった人に、そういう気持ちをなるべく持って欲しい。今は自分のことだけやっていても生活できてしまうでしょう。人と関わりを持ったりすることは煩わしいと思ったりする人も少なくないのではないかな。今年の成人式で何を話そうと思ったのだけれども、「皆さんは自立した大人になるということは当然のことなのだけれども、人のことも考える大人になってください」といいました。みんな一人で生きているのではなくて、支え合って生きているのだから人のことを考えられる人になってくださいと伝えました。最近、自分だけ食べていければいい、自分がそこそこ楽しく生きていければいい、人との関わりも持たなくて良いという考えの人が増えているような気がします。それでは社会がおかしくなると思います。少しでいいから、人とつきあうことが大切だと思う。仲間をつくることが良い。私は卒業式に、「うんと勉強しなさいとか、頑張れとか言わないから、友達はいっぱいつくれ。」といつも言っています。友達をつくるのが一番良いことです。友達ができれば輪が広がって、普通に健全につきあえる友達がいれば、その子達の将来は問題ないと思う。
(進 行)
(他の市町村ではあると聞くが)菖蒲町の中学校は荒れているとかそういう問題はないですか?
(町 長)
今は理想的だね。菖蒲町でも10数年前はそういった時期があったのですが、今、菖蒲の小中学校は良い状態が続いています。ただ悪くなるとどうにもならなくなってしまいます。気を緩めないでやりなさいと言っています。
(進 行)
人数は少なくなってきたから、子供達に目が届くということがあるのですか。
(町 長)
割合早い時期から、若い先生の卵である補助教員を町の単独の費用で各小学校に配置しました。当時埼玉県でも話題になったのだけれども、補助教員を配置したことは、非常に評判が良い。現在の子はいろいろな子がいて、一人でじっとしていられない子もいます。先生が一人だと指導が大変なのです。そこに若い先生が行くと子供が喜びます。これがうまくいって今でも補助教員をおいています。そういうのが効果として出てきたのではないかと思う。費用がかかるけれどもこれからはやっぱり少人数学級が良いと思います。日本は今まで歴史的に一学級当りの生徒数が多く、それでやってこられましたが、外国をみると少人数学級ですね。
(理事長)
最近、先生としての尊厳がなくなっている様に見受けられます。そして、子供がずる賢くなっている。子供の親世代がもっとしつけてあげないと、家ではいい子なのだけれども、外に行ったらまさか自分の子がということに陥りやすい状況にある。
(進 行)
菖蒲も10数年前は同じような状況がありました。その世代の子達が今若連など祭りの団体に入ってきています。その世代の子達は、熱いものを持って頑張っているような所があります。何か力がそちらの方に向かっちゃうというのを、正しく向けてあげれば伸びるのではないでしょうか?
(町 長)
人間は人に接することが必要ですね。嫌なこともあるけれども、部屋に閉じこもったり人に会わなかったりということはよくない。人と会っていればわかる部分があります。気持ちいいこともあるし気持ち悪いこともあるけれども、自分というのがわかってきます。友達をつくるのは一番良いことなのだと思います。
2007年問題について
(梅 田)
菖蒲町は団塊の世代が多い。県内の自治体で、菖蒲が2番で鷲宮が3番。58才、59才の方々が多いですから、そういう方が一気に退職して自宅に帰ってきます。そういう方々に期待するものはありますか?
(町 長)
今は老人といっても若いし何でもできる実力は持っているし、是非ともいろんな面で参加して力を貸して頂きたい。もちろん、健康を保つことが一番大事で、健康を害すようなことがあっては困るけれども、是非ともいろいろなところに出てやって頂きたい。
(進 行)
団塊の世代は本当に地元に帰ってくるのでしょうか?
(梅 田)
鷲宮はサラリーマン層が多いので、定年に伴って地域に戻ってくると見ている。NPO団体も出てきている。例えば、有償ボランティアですけれども介護サービスの登録が増えている。今後はそのような労働力も地域にとっては必要なのかな。
(町 長)
参加しやすいシステムがつくれればいいね。気持ちで思っていても、どこに行ったらいいか分らないということがあるから、どこに行けば参加できるとか分りやすいシステムを作る必要がある。これからの課題です。
対談 中山登司男 町長
金沢光伸 理事長
進行 飯島 副理事長
編集 総務・広報委員会
30周年準備特別委員会
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